スイス統一前のローカル銀貨|ベルンとジュネーブに見る価値観の違い

03近代

通貨は単なる支払い手段ではなく、その地域の価値観を映すものです。
今回はスイス統一前のローカル銀貨から、州ごとの思想と歴史を読み解きます。

スイス統一前のローカル銀貨

【長寿通貨フラン登場前のスイス🇨🇭ローカル銀貨が推せる】

1798年に発行されて以来、現行で世界最長寿の通貨として知られるスイスフラン。

スイス連邦が安定する少し前、意外にも州(カントン)ごとに異なる通貨単位を使っていた時期がありました👀(今でいうと「県ごとにSuicaやPayPayが違う」みたいな状態)

《州ごとに色を比較》
こちらの2枚も、州の思想を色濃くあらわしたもの。ベルンのバッツェン銀貨と、ジュネーブのソル銀貨。

↓↓

❇️ ベルン(単位:バッツェン)
・熊の紋章が特徴
・ゲルマン、スカンジナビアなどの北ヨーロッパでは、12世紀にライオン紋章(王権の象徴)が持ち込まれるまで、熊は《森や自然と結びついた力》として古層的なシンボルだった
・熊は古くからのベルンの都市紋章ですが【王権、権威とは異なるローカルの歴史】を、州として改めて重んじていることがわかります。

❇️ ジュネーブ(単位:ソル)
・紋章に描かれるのは、鷲と鍵、神を表すIHSの文字
・神聖ローマ帝国に属していたジュネーブの歴史性を語るワシ🦅
・鍵が示すのは、聖ペテロに由来する「天国の鍵」
・いずれも【キリスト教的な権威=司教都市だった歴史】を、州として改めて重んじていることがわかります。

……みなさんは、どっちが好みですか?
わたしは熊推しです🐻❤

通貨って、ただの支払い手段じゃなくて「この価値観で社会を回します」という宣言でもあります。

バラバラの価値観が共存していた当時のスイス🏔

その後、激動の国際情勢の中で「スイス連邦のフラン」が浸透していきます✍️

「分散から統合へ」というストーリーがぎゅっと詰まっている銀貨です🪙


#アンティークコイン


■まとめ(3ポイント)

・スイス統一前は州ごとに通貨と価値観が異なっていた
・ベルンとジュネーブの銀貨には思想の違いが表れている
・通貨は社会の価値観や統治の方向性を示す存在

参考記事

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