日替りのおさわりコイン【リバプール動物園】
近ごろ、透明カバーをつけたスマホに、推し活のように「日替りコイン」を入れるのにハマっているスタッフです。
今日の推しメンはこちら。
1833年の「リバプール動物園 トークン」。

ヴィクトリア女王の時代、イギリスは帝国主義の拡大期にありました。
その中でリバプールは、アフリカ・インド・清国などを結ぶ海上交易の重要拠点として発展した港町です。
いわゆる「三角貿易」の流れの中で、大きな富を蓄えていきました。

そんな時代、人々の娯楽施設として誕生した動物園の入場券代わりに使われたのが、この銅製トークンです。
象が描かれたデザインが特徴的で、どこか可愛らしさも感じます。

しかし、このコインが作られた時代背景を見ると、また違った側面も見えてきます。
当時のヨーロッパでは、イギリス、フランス、ドイツ、ベルギーなどを中心に「万国博覧会」が盛り上がっていました。
各国が工業力や資源力、植民地支配の成果を競い合うような時代です。
そして、一部では「人間展示」と呼ばれる展示が行われていたことも知られています。
リバプールは奴隷貿易の拠点でもあり、「人を商品として扱う」ことで富を築いた人々が存在した場所でもありました。
つまり、華やかな発展の裏側には、搾取や差別の歴史もあったということです。
かわいらしい象のデザインの裏にも、そうした時代背景が重なって見えてきます。
さらに興味深いのは、現在でも世界的に知られる企業のルーツの一部が、このリバプールの港湾経済と関係している点です。
たとえば、現在の巨大消費財企業の源流のひとつには、西アフリカから調達されたパーム油を原料にした石鹸事業がありました。
同じ港町で、
“労働力や展示対象”と、石鹸の原料となる資源が、どちらも「商品」として流通していた。
そう考えると、近代化や繁栄の裏側について、改めて考えさせられます。
コインは単なる金属ではなく、その時代の価値観や社会構造までも閉じ込めた「歴史の断片」なのかもしれません。

こうした背景を知るたびに、コインの存在がより尊く感じられます。
ちなみに、思い入れが強すぎて紙ホルダーを書き直しました。
スマホに入っているステッカーは頂き物です。
3ポイントまとめ
- 1833年のリバプール動物園トークンは、動物園入場用として使われた銅製トークン
- 背景には英国帝国主義、奴隷貿易、万国博覧会の時代が存在していた
- コインは当時の社会構造や価値観を今に伝える「歴史の証拠」でもある
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