アメ横の“ヤバい”コイン屋TLC店主が秘蔵する、古代インド王朝時代の金貨2枚。現在、世界最大級の鑑定機関NGCですら鑑定できないほどの希少ジャンルです。クシャーン朝からキダラ朝へと続く宗教・文化・政治の変遷を刻んだこのコインたちの背景を、歴史の流れとともに紐解きます。
店private stockの水曜日
店主の秘蔵コレクション古代インド王朝時代の金貨2枚 店主からのコメント




NGC鑑定人不在が生む古代インド金貨の希少性
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元々クシャーン朝とか古代インドは好きで集めてるんですが、今はNGCの鑑定人が不在の状態なので「スラブに入ってるものはレア」なのです。
しかも状態もいい(´∀`) 後継者を残さずに去ってしまったため 現在は鑑定に出しても「鑑定人が不在のため」という理由で戻ってきてしまう…
古代インドを鑑定できる人がNGCにも居ない …
それだけ深く、文化的にも多様化した ややこしい時代&コイン、ってことなんです
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クシャーン朝ヴァースデーヴァ1世の宗教統一政策
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古代インド、クシャーン朝前後って《宗教国家としてのインド》が構築されていく時代。
①ヴァースデーヴァ1世(192~225年ごろ)
▶︎お隣ササン朝(ゾロアスター教)が勢力拡大中!このため、境界と差別化のために《ヒンドゥー=シヴァ信》を、全面に押し出していく!
貨幣の神像が完全ヒンドゥー化(シヴァ+ナンディ)、政治的に宗教統一を意識 このコインはその過渡期にあたるもの
②キダラ朝のキラダ王(350~390年ごろ) ▶︎ササン朝との対立で弱体化したクシャーン王国に忍び寄り、倒したフン族系の遊牧民族王朝。 ゾロアスター教だけど「コルヌコピア」が登場したり、移民王朝としてヘレニズムっぽさも見られる。各神話のエッセンスを習合させた豊穣の女神を登場させているのもポイント
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現物を見たい方へのご案内
非販売品ですが、現物を見てみたい方は、 お店に持っていくので、コメントかDMでご連絡くださいね
この記事の要約ポイント3つ
- 古代インドの金貨はNGCでも鑑定できないほど専門家が限られ、スラブ入りは非常にレア
- クシャーン朝末期、ヒンドゥー化を象徴する貨幣デザインが登場
- キダラ朝ではゾロアスター教とヘレニズム文化が融合した意匠が見られる
引用元
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